カテゴリ:☆ヒトを繋ぐ( 7 )

チェーンリンク・ゼロ

これは 誰のためでもない 何のためでもない
ただ ヒトと ヒトとが 繋ぐストーリー・・・




風鈴を飾ったままの部屋の男はコンビニで働く
彼は時間を止めたままでいる
そのコンビニの表で犬と肉まんを食べる男がいる
親指を立て犬を見送っている

コンビニ男は表の男の笑顔が羨ましい ゼロ
表の男は立ち去る犬の自由が羨ましい ゼロ

犬が歩き向かった先の坂道を虹が見ている
その目に映るは自転車の少年
少年は虹に手を伸ばして深いため息をついてる
そして下り坂で風を切りに行く

犬は泣きそうな少年を黙って見ている ゼロ
少年はバカになりたくて空を黙って見ている ゼロ


ゼロ ゼロ ゼロ ゼロ
そこからは何も生まれない
ゼロが繋がる・・・・・・


別の場所で同じ空を見てる男の手には怪我したハト
再び空を飛べるか夕陽に訊ねる
別の場所で同じ夕陽を見てる小さな旅人はバスの中
オトナへの憧れを重ねたフルーツ

自分にツバサがないと男は歩くのを怯えてる ゼロ
コドモでいる自分を悔しがって旅人は怯えてる ゼロ

旅人を乗せてたバスの運転手には双子の娘がいる
双子の娘は同時に恋をした
その恋の相手は最近 コイビトを亡くしたばかり
雨を拍手の音と重ねていた

同時に恋にやぶれた双子は手をとりあい涙する ゼロ
コイビトを忘れらない男「ごめんなさい」と涙する ゼロ


ゼロ ゼロ ゼロ ゼロ
そこからは何も生まれない
ゼロが繋がる・・・・・・

ヒトツ また ヒトツ
ゼロ 繋がる ゼロ

ヒトツのゼロからは 何も生まれないが
ゼロが繋がり 繋がるゼロは ヒトツの 鎖になった
ヒトと ヒトとを 繋ぐ 鎖に なった

時間を止めた男も 親指を立ててた男も
坂道で佇む犬も バカになりたい少年も
ハトを手に抱く男も オトナに憧れる旅人も
恋にやぶれた双子の娘も 恋を忘れられない男も

みんな 同時に ある歌を 思い出した チェーンリンク
それは 昔に どこかで 耳にした歌 チェーンリンク

それは誰が歌っている・・・?
それはオモイデが歌っている・・・

そして それぞれの ストーリーの 結末を 歩いていく
ゼロからは何も生まれないが ゼロを繋いだその先には
きっと それぞれの ラストシーン 幸せへと 歩いていく・・・



それぞれの オモイは それぞれ 違うけど

誰にでも 平等に 明日は 必ず やってくる・・・・・・




これは誰のためでもない 何のためでもない
ただ ヒトと ヒトとが 繋ぐストーリー・・・
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by karasimutard | 2005-03-26 04:56 | ☆ヒトを繋ぐ

ツインシスターズ

双子の姉はいつでも元気で人気者だった
双子の妹はひっこみ事案で臆病だった
性格はまるで逆だけど
とてもとても 仲良しだった

何をするのも一緒で 寝るときも同じ布団で
同じ中身のお弁当で いつも一緒に食べてた

だから だから だから だから

恋をするのも一緒だった
恋した人も 一緒だった
双子だから 一緒だった

だけど だけど だけど だけど

二人はお互い内緒にしてた
二人はずっと内緒にしてた
双子だけど 内緒にしてた

双子の姉は元気がなくなり臆病になった
双子の妹は積極的になり人気者になった
性格をまるで逆にした
恋が双子を 入れ替えてった

たとえ内緒にしてても そこはやっぱり双子で
無意識のテレパシーで 気づいてしまっていた

だから だから だから だから

二人の距離は遠くなって
同じ時間も 遠くなって
双子だけど 遠くなって

だけど だけど だけど だけど

心のどこかで気になって
お互いの事 気になって
双子だから 気になって

どうしたら良いか わからなくなって
どうしたいのかも わからなくなって

お互いを 避けるようになり

話もしなくなり 気まずくて

だけど

恋の重さは どんどんふくらんでって・・・・・・


性格は似てない双子だったけど 二人とも 不器用だった


耐えられなくなり 妹は 想い人に
自分の気持ちを 全部 ぶちまけた


「ごめんなさい」

それが答えだった


妹は泣いた 泣いて 泣いて 泣きつかれて 静かに眠った


耐えられなくなり 姉は 想い人に
自分の気持ちを 全部 ぶちまけた


「ごめんなさい」

答えは変わらなかった

姉は泣いた 泣いて 泣いて 泣きつかれて 静かに眠った


朝がきて 双子は目を覚ました 
何も言わなかったけど 
赤い目を見ただけで 
わかってしまう

双子だから

自分と同じ血が流れている たった二人の 姉妹だから・・・


双子は泣いた 泣いた 泣いた 泣きやむことなく ただ泣いた

「ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい」 って

お互いを 謝りながら いつまでも いつまでも 手をとりあいながら

ただ 泣いていた・・・・・・

そして

双子の姉はふたたび元気で人気者に戻った
双子の妹はまたひっこみ事案で臆病に戻った
性格はまるで逆だけど
とてもとても 仲良しだった

もっともっと 仲良しになった


同じ痛みを 分かち合い 双子は また 成長した・・・
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by karasimutard | 2005-03-26 04:54 | ☆ヒトを繋ぐ

小さな旅の果ての遠いフルーツ

夕焼けバスに慌てて乗り込んで
君とでかけた小さな旅は今でも
僕をあたたかい気持ちにさせてくれる





オトナになりたくて背伸びして
ポケットの中はカラだったのに
きっときっと上手く行くって信じてた

未来への不安と恐怖も感じていたけど

小さなフタリの小さな出発を見守っていた
赤く赤く燃える太陽はまるで
見たことないフルーツに見えたんだ

いつか食べてみたいとなんとなく考えてたけど
それはあまりにも

遠く

遠く

遠く・・・・・・


君が線路を歩いて行こうって誘った
僕らは映画のワンシーンをマネして
お互いつなぐ手から勇気を分け合い

未来への不安と恐怖を拭い去ろうとした

小さなフタリの小さな旅路を照らしていた
清く清く微笑む満月はまるで
まだ未熟なフルーツに見えたんだ

いつか食べてやろうとなんとなく考えてたけど
それはあまりにも

遠く

遠く

遠く・・・・・・


月が再び太陽にバトンを渡す頃
僕らはあっけなくオトナに見つかり
それぞれ元の場所へ帰された

これがいかにコドモっぽい旅だったか
僕らは思い知らされる事になった 
不安そうにうなだれる君の手を
ぎゅっと握って勇気を分けようとした

『君を守らなくちゃ』 僕も君から勇気をもらってた





・・・あれから何度も太陽と月が入れ替わり・・・


夕焼けバスに慌てて乗り込んで
君とでかけた小さな旅は今でも
僕をあたたかい気持ちにさせてくれる

相変わらず隣で笑っている君
君の中には芽生えたばかりの小さな命
お互いつなぐ手から勇気を分け合う

『家族を守らなくちゃ』  今も君から勇気をもらってる

あの時遠くに感じていたフルーツは
いつの間にかポケットに入っていた
未来への不安はあるけど怖くはないから

きっとこれから 悲しい事もあるだろうけど
きっときっと僕らは上手く行く

きっとこれから 悲しい事もあるだろうけど
君との小さな旅を思い出したら


こんなにもあたたかい気持ちになるから


君と手をつないでいるのだから・・・・・・


僕らの小さな命が生まれたら


きっとこのフルーツを


みんなで



食べよう・・・
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by karasimutard | 2005-03-26 04:54 | ☆ヒトを繋ぐ

ピジョン

意外と逃げる事にもエネルギーを使うんだな
何もしてないのに ちょっと疲れた
そして また歩き出せない

歩けない僕は落ちこぼれ

どこまでも青い空がいた
僕は試しに聞いてみた

「ねぇ 君はどこまで君なの?」
空は答えた
「ボクも どこまでボクかわからない」
空になれば自由になれると思ってたけど
果てしないからやめておいた

怪我をしたのだろうか もがき続ける鳥がいる
もう二度と空を 舞えないのか
なのに まだあきらめないの

飛べない鳥は落ちこぼれ

どこまでも白い雲がいた
僕は試しに聞いてみた

「ねぇ 君はどこまで行くの?」
雲は答えた
「わたしも どこまで行くかわからない」
雲になれば気持ち良さそうだと思ってたけど
気が遠いからやめておいた

何もしてないのに 歩けない僕がいる
もう飛べないのに もがきつづける鳥がいる

飛べない鳥は 何を思う?


どこまでも青い空が
ゆっくりと燃えるように赤くなる

「ねぇ 僕はどこから来て どこへ行くの?」
夕暮れが答えた

「難しい質問だけど 君はもう
答えを知ってるんじゃないのかい?
君の行く先は 君にしか決められない
そしてどこまで行っても 『自分』からは逃げられない

正しい答えなんてないよ
それが答えだ」

「じゃあ この鳥は もう一度空を飛べる?」
夕暮れが答えた

「それも誰にも分からない でも
僕は この鳥がもう一度飛ぶのを ずっと待ってるよ」


飛べない鳥は それでも飛ぼうとする


正しい答えはないが
鳥は 空が 自分を待っていてくれる事を
もしかしたら知っているんじゃないだろうか
だから 何度も 何度も 何度も


はばたいて・・・
鳥という『自分』から逃げないで・・・


空にもならず 雲にもならず
明日からも僕は僕を続けるよ
そして また もがいてみる事にするよ


飛べない鳥は落ちこぼれ

そう思っているなら どうか見守っていてください
飛べなくても 飛ぼうとして もがいている鳥

それはそれで きっと

美しいハズだから・・・
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by karasimutard | 2005-03-26 04:52 | ☆ヒトを繋ぐ

スモーキング・バタフライ・リー

自転車で風を切って
向かい立つ颯爽感を覚え
プールの真ん中に浮かび
安らぎの浮遊感を覚え

空を飛ぶイメージを膨らませていた

学校の屋上から
世界を見下ろす景色を覚え
つり橋を行ったり来たりして
揺れる不安定さを覚え

虹を歩くその日のために練習した

どれだけジャンプしても 月にすらタッチできない
バカと煙は高い所へ あとどれくらいバカになれば
僕は煙になれるだろう

これが限界なのか

いつも思っているけど
空と海と星は完璧だな
完璧でいる為には
常に変化していなければ

毛虫の結末を僕らは蝶と呼ぶ

どれだけジャンプしても 影すら振りほどけない
バカと煙は高い所へ あとどれくらいバカになれば
僕は煙になれるだろう

これが限界なのか


挫折と隣あわせになりながら
深いため息をついた
そのため息は煙になった
その煙はさなぎの形になった
そしてそのさなぎはふいにこう言い放った



『考えるな 感じろ』


ブルース・リーじゃないか

さなぎは何も考えず じっと風を感じる
そうさ 初めてはばたく 風を感じる 


そうか そうさ いつかこの空を
影すら振り切って飛んでやるのさ
その為にイメージを
膨らませてきたんじゃないか

毛虫も蝶になるのだ

僕も蝶になるのだ

バカと煙は虹を歩くのだ


どれだけジャンプしても 届かない月などない
今にこのバカが月さえ飛び越えて太陽になる
行くか? 行こう



限界なんて こんなもんじゃない
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by karasimutard | 2005-03-26 04:51 | ☆ヒトを繋ぐ

サム

世界は僕が思っているより優しくなくて
僕は何者にもなれそうにないまま終わりそう

空が低く見える

我ながらうつろな目をして駅へ向かう
今 ちょうどコンビニの前あたり
向こうからうつろな目をした犬がくる
今 ちょうどコンビニの前で 僕ら

出会った訳なんだが

その犬はうつろな目で僕を見てやがる
おい 口にナニをくわえてるんだ
手を出してくわえてたモノを受け取った
おい なんか暖かいぞ これ

とりあえずもらっとく

それから不思議な事が次々起こった
目に映る世界から伸びていたトゲが丸くなった

重かったココロ 誰かが手伝ってくれたみたいに
軽くなったとたん 久しぶりに素直に笑ってみたら
世界が 僕に 微笑んでくれた

我ながら足取り軽く 家へ帰る
おぅ また会ったなコンビニの前
向こうから心なしか笑顔の犬
おぅ 何かお礼におごってやろう

肉まんでも食べるか?


コンビニの前 並んで座る にくまん食べる僕と犬
なぁ 結局お前って何者なんだ? カミサマってやつか?
今朝お前がくれたモノ あれは一体なんだったんだ?
ちょうどこのコンビニで 出会った訳なんだが

答えるハズもなく肉まんをほおばる犬
んで お腹いっぱいになったみたい
余計な言葉はお気に召さないようで
んで 振り返らず僕の前を 去ってく

その後姿を
僕は何も言わずに
親指を立てながら
見送ってあげた


少しだけワカッタ お前はカミサマでもなんでもなく
ただ 何者にもなれないって 思い込んでた僕に

世界ってモノは 僕が優しくなれば優しくなる
世界からノビテタ トゲは僕自身が作っていた
って事を教えてくれた犬

うつろな目をしていた犬はうつろな目をした僕のココロそのものだった
僕の心がくれた暖かいモノは 簡単なモノ ただ一つ
「優しさ」だったんだね

今頃 また どこかで 寂しがりやで 目のうつろな 誰かに

「優しさ」

を 与えているのだろうか 

世界は僕が思っているより優しい

親指をたてて見上げる 空が高く見えた
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by karasimutard | 2005-03-26 04:50 | ☆ヒトを繋ぐ

コンビニで働く男と割り箸と風鈴

ここには色んな人が来る なんでも置いてあるから
たまには変なヤツも来る なんでも置いてあるから

思ったよりも早く 僕は大人になっていた
いつしか自分で歩かなくなり なくしものが増えてた
なんでも置いてあるのに なくしものは見つからない

いつも同じ時間になると 必ず来るヤツがいる
いつも割り箸を買ってく 割り箸だけ買うヤツがいる

僕の部屋にはまだ 風鈴が出しっぱなしで
この寒い中涼しい音を 奏で続けているんだ
この部屋は君と過ごした 時のままにしているんだ

コンビニは時が止まってる 同じ時間を繰り返す
割り箸男も止まってる 同じ時間を繰り返す
僕自身の部屋も止まってる 同じ時間を繰り返す
ここから出してくれる 箱舟をずっと探してる

ここには変なヤツがいる 相変わらず割り箸男
ここにも変なヤツがいる 相変わらず風鈴部屋

大人になったけれど 何も変わっちゃいないんだ
なくしものは見つからない もう探すのもやめた
ココロに空いた穴には 何を埋めれば良いでしょう

コンビニは時を止めている もう飽きる事にも飽きた
割り箸男も止めている もうすでに用意してあるよ
僕自身の部屋も止まってる 同じ時間を繰り返す
ここから出してくれる 箱舟はもう諦めた

ある日 いつもの様に コンビニへ行く途中
割り箸男に会った そいつが抱えていたのは

数え切れないほどの割り箸で出来た箱舟の模型だった

目の前に変なヤツがいる 箱舟を抱えている
でもそいつは笑っている 嬉しそうに笑っている
いつまで経っても見つからない 箱舟を作ってしまった
何もしようとしないで 探すのを諦めていた

僕の方がずっと変なヤツだった

よく見てみればコンビニも ずっと動いていたんだ
同じ時間を繰り返してる様で 毎日違う日だった
勝手に止めていたのは 僕の時間だけだった
努力もしないでココロの穴を埋めるモノ 求めてた

そうだ ずっと止めていた僕の部屋
今日 帰ったら
風鈴を外そう
君がいなくなって空いたココロの穴を埋めるモノ
これから作っていこうと思う
風鈴を外しても
時間を止めなくても
君と過ごした部屋は ずっと消えない
君と過ごした思い出は ずっと消えない

なくしていたモノ 見つかった気がする
なくしていたモノ 歩き出す勇気・・・・・・

そう もう 君はいないんだ・・・・・・
なくしていたモノ それを認める勇気・・・・・・
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by karasimutard | 2005-03-26 04:48 | ☆ヒトを繋ぐ